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私の趣味の映画と、そして日々感じた事、号泣ものの話題です!


by koohan_zanbararok

2010年 09月 13日 ( 1 )


 日本人の私達は、素直だ。人の心を動かす、メッセージ性の強い作品・人情味のある作品が何らかの賞を取ると思っている。私もそうであるべきだと、いつも思う。でも、そうじゃないのが特に世界3大映画祭の特徴でもある。不条理なもので、その年の審査委員長の鶴の一声で決まってしまうのがもう分かってしまった。
 一番分かりやすい2007年のベネチアを思出してみて下さい。本来なら、イギリスの巨匠、「ケン・ローチ」監督の「この自由な世界で」か、USAの「デ・パルマ」監督の「リダクテッド~真実の価値」が最高賞の金獅子賞を取るべき価値があった。しかし、金獅子賞を取ったのは「アン・リー」監督の「ラスト、コーション」だった。この時の審査委員長はアン・リー監督と最高の信頼関係を持つ中国のあの「チャン・イーモウ」監督だった。しかも、ほかの審査員も中国びいきの映画関係者だったという。当然、発表後、大きなブーイングが起きたそうだ。そして、ケン・ローチ監督作品はやっと脚本賞で名前を呼ばれた。その時、会場からは尊敬の念ともいえる拍手が続いたという。デ・パルマ監督の問題作は銀獅子賞に選ばれ何とか救われた。本来なら、この2つの作品とラスト・コーションでは格が違う。確かに話題性ありすぎ、タン・ウェイ演じる女性スパイの体当たりの演技・美しさには驚かされる。しかし、これでいいのか?とも思う。実際、私は上にあげた3本の映画を全て映画館で鑑賞している。よく考えるとタン・ウェイ&トニー・レオンは性交渉では無く、動物・昆虫の交尾に近い。大したメッセージ性も無い。このもとになった歴史小説は実際にあるが、その内容は実に悲しい、女性スパイの変化する心の葛藤を実際に日記に書き溜めた莫大なページ数になるという。それを簡潔に人の興味を引くようにおもしろ、おかしくしたエッセイがこの映画「ラスト、コーション」の原本だ。観た方々も多いだろう。今、冷静に振り返ってみてどうだろうか?真実はまさに、闇に葬られたとしか言えない。そんなものです。悲しいけど。
by koohan_zanbararok | 2010-09-13 22:25 | 映画